夢を追う韓国子
ここ数ヶ月の出来事です。
2月にバイトの面接に行くところを声かけ、道に迷っていたので面接会場まで連れていった案件で、日本のアニメに感銘を受けて、アニメーターになるために来日した子。
その後、バイトに受かったという連絡をもらい、お祝いと称して2月下旬にアポを組んだ
結果的に
この子とは望んだ関係になれなかった
*
韓国子「お待たせしました。」
アポの日、某街で待ち合わせ
少し浮かない顔に見えたが、会話をしてみると笑ってくれる
若干の違和感を感じながら予約していた店に向かう途中に彼女が尋ねてきた
韓国子「さっき、待ち合わせしていたところで喋っていた人達は何を言っていたのですか?」
彼女の浮かない顔の原因が分かった。
拡声器で演説をしていた人物や街宣車を見ていたのだ。
これからお酒を飲んだり食事をする前に、答えづらい質問をされてしまった。
パッと言葉が出てこない。
正直、東アジアの情勢に関して自分も思うところは多々ある。
多々あるんだが、この韓国子について言えば、素朴でとても良い子で夢を追う行動力があって、自分はすごく好きだった。(できるなら今でも会いたいと思っている)
個人単位では何も問題ないのに、国家間だと課題山積で一概に言えないことばかり。
答えるんだけど、答えないことにした。
だいこん「あの人達は、日本の近隣国との関係が今のままでいいのか。ってことを問題提起していたんだよ。」
韓国子「なんとなくそうじゃないかと思っていました。」
丸めた回答を彼女に伝える。また案件の顔が少し暗くなる
だいこん「話している内容は違うと思うけど、どこの国にもいると思うよ。韓国にもいるんじゃない?」
韓国子「確かにいました!笑」
なんとか、少しずつ楽しい雰囲気に戻していく。
街宣車と暴走族は同じものだと思っていた彼女をいじり、笑いを増やしていく。
後になって考えると同じものと言えなくもないか・・・?
予約していたお店でキックオフ
彼女の生い立ちや、これから始まるアルバイトの話など、いろいろな話をする。
彼女は日本の神社や仏閣などの古風な雰囲気が好きだと言った。
今度は一緒に赤提灯のお店が並ぶ、ゴールデン街に行きたいと言った。
日本語のプルプル、ピチピチ、フワフワなどの言葉が面白くて好きだと言った。
だいこんの声を聞いた時に、声優だと思ったと言ってくれた。
だいこんが好きなアニメのキャラに似ていて、特にだいこんの性格が好きだと言ってくれた。
どんな話をしても楽しかった。
そして、この子となら付き合いたいと考えていた。
ナンパしていて、こんなに早く自分の感情に素直になることはなかった。
それくらい魅力的で国籍なんか気にならなかった。
あっと言う間に時間が過ぎて、退店。
エレベーターの中でキスして手をつないで駅まで歩く。
ほろ酔いで楽しそうな彼女を見て自分も満足だった。
彼女が1本の木の前で止まり、上を指さす。
韓国子「私、あの花が好きです。日本の桜ですか?」
だいこん「あれは梅の花だよ。2月下旬だから見ごろは終わりだね。」
なんとなく彼女の雰囲気と梅の花(紅梅)がすごくマッチするため、
知っているウンチクを話そうと思ったけど野暮だったのでやめた。
そのまま駅まで行き、次の約束をして改札で別れる。
*
後日
彼女からもう会えないという連絡がくる。
日本にいる女友達に相談したら、やめるよう言われたとのこと。
アポの時の会話にも、たまに登場していた彼女の女友達に阻まれる形となった。
彼女の中でとても大きな存在のようだった。
言いたいこと、伝えたいことは山ほどあったけど、仕方ない。
少し時間が経ち、ようやく駄文だけどブログにまとめられた。
*
今回の件から学んだこと、考えたこと
・婚活案件が外国人だったらどうするのか
結婚を見据えて付き合うのか、日本人同士の結婚とは異なるハードルを越えようとするのか。自分の中の方針を明確にしておく必要がある。
・自身の魅力について
周りから何を言われようと、自分にもっと魅力があれば彼女は離れていかなかったのではないか。ナンパというマイナスイメージを覆すだけの魅力が何か、何を伝えるべきなのか考える良いきっかけになった。
・これからの日本で
少し大きな話だけど、自分は日々の生活の忙しさから社会問題を他人事だと考えていたと実感。現状の課題や主要な取り組みは知っているのだが、自分の考えを醸成してこなかった。ナンパする分には支障ないのだが、思い返すとハイスぺとのアポでは結構活きてくる。これを機に大人かつ男としての深みをつくっていく。
梅は寒さに耐えて耐えて、ようやく一輪の花を咲かせる。
桜は満開でこそ価値があるけど、梅は一輪の花でも価値があると言われている。
異国の地で逆境や苦労も多いと思うが、韓国子の夢が叶うよう応援している。